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安田純平さん講演会

 イラク拉致事件から一ヶ月!  『イラクから伝えたいこと』


     元信濃毎日新聞の記者、安田純平さんたちがイラク人グループに拘束さ
    れたのは、今井さん郡山さん高遠さんが同様にイラクで拉致(らち)され、
    日本中が新聞、テレビのニュースにくぎづけになっていたさなかでした。
    しかし無事に開放された彼らを迎えた政府やマスコ世論は、必ずしも好意
    的ではなく、彼らは何度も謝罪をくり返さなければなりませんでした。

     危険をおかしてまでイラクにわたった彼らの思いはなんだったのでしょ
    うか。そして実際にイラクで見てきたこと、本当に伝えたかったことはな
    んだったのでしょうか。世界中が暴力の連鎖におおいつくされていこうと
    している今日、安田さんの話を身近で聞いて、事件の意味をもう一度考え
    てみたいと思います。ぜひ、多くのみなさんの参加をお願いします。

 ・日時:5月25日(火) 午後7時〜9時まで (6時半開場) 
 ・場所:中野市北部公民館講堂 (入場無料)


主催:中野市公民館北部地区分館協議会 (問合せ先:090-9353-5184)
後援:中野市北部公民館 ( 問合せ先:0269-26-0677 )



講演会報告

 5月25日に夜、中野市北部公民館において、4月にイラクで拘束されたフリージャーナリスト安田純平さんの講演会が行われました。150人を上回るたくさんの地域の人たちが集まりました。


【突然の拘束に遭遇して】
 講演は、拘束されていた三日間の息詰まるような展開を中心に、スライド上映も交えて行われました。「先行する三人とは違って、意識的に危険地域に入り込んだ」安田さんたちが、拘束されているあいだ常に心がけていたことは、拘束した人たちととにかくコミュニケーションをとり続けることだったそうです。「けっしてうそを言わない」と自らを律しながら、自分が敵ではないことを判らせるために、あらゆる機会を使ってコミュニケーションを図ろうとした、と安田さんは話してくれました。会場アンケートでも、「自己責任を言い立てる人たちよりもずっと責任ある態度だった」と書いていた人がいました。
 ターバンの巻き方を教えてもらったエピソードなどを聞くと、戦闘の中では、もしかしたら、なまじの武器よりも、人と人との当たり前の関係をつないでいくこと、平常の感覚を持ち続けることのほうがずっと安全につながっているのではないかと感じました。


【イラクの暮らしのまっただ中へ】
 安田さんは、自分たちを拘束した人たちはイラクの自警団や村落の自治組織のようなものだったのではないかといいます。二人は思いがけずイラクの人たちの生活や日常のまっただ中に入り込むことになったのではないでしょうか。村の子供たちが平気で顔を出すような普通の暮らしが続いていたことで、彼は「殺されることはないだろう」と思ったそうです。
 夜もふけて星空の下での歓談、農村共同体の秩序、子供たちの無邪気な仕草、安田さんが「イラクの人たちが自分たちのどんな暮らしを守りたくて戦っているのかが解かった気がする」と話していたことがとても印象に残りました。その土地や自然と一体となった人々の暮らしがある、それはこの信州の農村ともとても近い気がしました。


【アメリカのグローバリズムを追って】
 イラクの人たちには、日本人に対する従来からの親近感と、このイラク戦争をめぐる敵意とが両方存在していると安田さんはいいます。現にこの拘束の前後でも、ファルージャでは700人ものイラクの人々が殺されました。
 アメリカはイラクでもアフガニスタンでも、そして世界中で同じ事態を生み出している、と話す安田さんは「夏にまたイラクへ行く」とも話していました。アメリカの考える世界秩序を様々な角度から検証しようとし続ける安田さんのご活躍を期待しながらも、先日ついに日本の二人のフリージャーナリストの犠牲者が出てしまったことを考えると、くれぐれも慎重に、と祈らずにはいられません。


リンク
資料1:講演会の新聞記事

資料2:東京新聞掲載 安田純平さん手記

資料3:会場アンケート報告

資料4:安田純平「囚われのイラク」